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泣いて、笑って、恋をした。

第2章 act1






「ありがとう」と答えたけど何も食べる気にはならない。




パイプ椅子に座り何度も頭を下げ、その行為にもリズムが出来るほど繰り返していた。
そして、そのリズムの間隔が長くなっていた頃、カズが椅子から立ち上がり





「先に準備してる」




と出口の方へと歩いて行った。




ずっと頭の中に白い靄がかかったようにスッキリしない。
そんな状態でぼんやりとカズの背中を見送った。




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