泣いて、笑って、恋をした。
第3章 act2
命をかけて守った。
この言葉は私には重い言葉だった。
命をかけてまでの価値があるのだろうか。
借金の金額は分からないけど、命より大切なものがあるのだろか。
これから一人で生きて行かなければいけない私は、本当に守られたのだろうか。
今、
こうして生きて行かなければならなくなったから、そう思うのだろうか。
毎日、毎日、借金取りに脅えながら暮らすのを考えれば、これが良かったのだろうか。
考えても、
考えても分からない。
ただ……
私はもう一人なんだって言うことだけは分かっていた。