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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート


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泣き腫らした瞼をしばらく冷やしてから電車に乗った。


電車の中では泣かないようにイヤホンをして音楽を流して気を反らす。


ママも昔は、そうやっていたって聞いたことがあったな……。


家に着いた頃には大分腫れは引いていたけど、パパもママも察しがいいから泣いたのがバレるかもしれない。


どうか……
何も聞かれませんように――――。


「ただいま……」


なるべく気付かれないように、静かにドアを開けて、小声で言ったのに


「風香お帰り〜! うどん食べる?」


リビングからママの明るい声が早速飛んできた。


あぁ……
やっぱり逃れられなかったかぁ〜。


何故かママはいつだって、家族の帰りをちゃんと待っていてくれている。


それが何でか前に何気に聞いてみたら――――


『帰ってきた時に一人だと寂しいじゃない?』


なんてことなさそうで、でも意味がありそうに言っていた。

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