ふぁざー × こんぷれっくす
第5章 ファスシネイション
思いっきり不機嫌な顔をしている私に、桜は至って冷静に話してくる。
「まぁ風香の気持ちも解らなくはないんだよ。だけどさ、全く悪い奴でもなさそうじゃん。清水くんの良いところは素直に認めていきなよ」
「桜……」
こういう所は、昔から本当に変わらない。
直ぐに感情的になってしまう私と対照的な桜が傍にいてくれたお陰で、助かったことは沢山あった。
それに結構、的を得たことを言ってくるから全否定も出来ない。
私の性格を知り尽くしている桜は、諭すように言ってくる――――。
「確かにさ~風香のパパさんはカッコいいよ。見てくれも性格も素敵だもん。老若男女問わず、惚れちゃうよ」
「男からは流石に、ないんじゃないかな……」
「ここはいつものボケで、スルーしなさい」
「はい……」
何それ~!
――と心の中で突っ込むけど、桜との会話は嫌味がないから話し易くて好きだ。
私が桜を信頼しているように、桜も私のこと信じてくれているのだろう……。
だから――――
「清水くんとは最終的にどうなるかは、予想付かないけどさ、この機会に脱ファザコンしてみたら」
ズバッと、私のコンプレックスにも手刀を下ろしてきた。
「まぁ風香の気持ちも解らなくはないんだよ。だけどさ、全く悪い奴でもなさそうじゃん。清水くんの良いところは素直に認めていきなよ」
「桜……」
こういう所は、昔から本当に変わらない。
直ぐに感情的になってしまう私と対照的な桜が傍にいてくれたお陰で、助かったことは沢山あった。
それに結構、的を得たことを言ってくるから全否定も出来ない。
私の性格を知り尽くしている桜は、諭すように言ってくる――――。
「確かにさ~風香のパパさんはカッコいいよ。見てくれも性格も素敵だもん。老若男女問わず、惚れちゃうよ」
「男からは流石に、ないんじゃないかな……」
「ここはいつものボケで、スルーしなさい」
「はい……」
何それ~!
――と心の中で突っ込むけど、桜との会話は嫌味がないから話し易くて好きだ。
私が桜を信頼しているように、桜も私のこと信じてくれているのだろう……。
だから――――
「清水くんとは最終的にどうなるかは、予想付かないけどさ、この機会に脱ファザコンしてみたら」
ズバッと、私のコンプレックスにも手刀を下ろしてきた。