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ふぁざー × こんぷれっくす

第2章 ファーストタイム

性悪男はパパを睨み付け


「いえ…ぶつかってないので」


仏頂面でバッグを渡す。


もうぅぅぅぅ~!
何よ~!
その偉そうな態度!
やっぱりタマの一つや二つ、蹴っ飛ばしてやれば良かった!


奴の股間をガン見していると


「風香さんのお父さん…娘さんが俺の股座を狙ってるんですけど…」


人差し指をチョイチョイと、自分の股間に向ける。


「なっ!狙ってないわよ!」


蹴飛ばしてやりたかっただけなのに、変な言い方をされてしまった。


「パパ!違うの!私はただ…」


慌ててパパに誤解を解こうと縋り付くと、視線合わせて優しく微笑んでくれた。


「パパ…」


やっぱりパパ!
ちゃんと解ってくれている!
大好き!


胸の中が恋する乙女みたいにキュンキュンとしたが…


パパはフイッと、また奴の方を向き


「君…風香と大学一緒なのかな?」


どうでも良いのに、奴の素性を聞き始めた。


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