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ふぁざー × こんぷれっくす

第3章 ファーストキス

その態度が益々、怒りを増幅させる。


「それこそ、こっちの台詞だわ!いきなり喧嘩吹っ掛けて来たのはそっちでしょ!挙句処女だとか勝手に言いふらして~!私が処女でもアンタには関係ないでしょ~!!」


毅然とハッキリ言い切ってやった!!


…つもりだったが…。


「プッ…クックッ…お前…バージンって大学中に公言したな」


「へ…大学…中に…」


一気に現実に引き戻され、慌てて周りを見渡すと


「風香…」


桜が居た堪れない顔をして…


「小田切…」


谷くん始め、一緒に食べていた友達も、学食内の人たちが憐れみの視線を向けていた。


カァァァァ~!


茹蛸と張り合えるくらい、顔が真っ赤になっていく。


まさに『穴があったら』なんちゃらだ…


別に二十歳で処女なんて悪い事じゃないのに、やたら恥ずかしい。


「あ…これは…売り言葉に…なんというか…」


しどろもどろで言い訳を始めた時だった…


「俺がロストバージンさせてやるよ」


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