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ふぁざー × こんぷれっくす

第3章 ファーストキス

その後は脳みそが情報処理をブロックしたかの様に…

思考停止。


働いていたのは本能の『五感』だけだった。


「風香!!」
「わぁぁぁ〜!」
「何すんだよ!」
「キスしてるよ…」


友達や学食中の声が混ざり合って、騒音になっていく。


衝撃の余り見開いたたままの目の先には、瞼を閉じた清水大地の長めの睫毛がハッキリ見える。


唇には…今まで体験したことない柔らかい感覚と熱を帯びてきて…


なんだかタラコみたなのが、割れ目を割って侵入してきて、口の中を侵される。


「ん…んんっ!」


因みに味は…『レモン味』じゃなくて、寧ろなんだかスパイシーだった。


無意識にヒクヒクと鼻を嗅ぐと、食欲をくすぐる臭いがした。


「ふぅ……んぐぅ…」


口に突っ込まれたタラコがクルクルと這い回る。


同時に清水大地のランチに食べた物が、頭の中でグルグル回り出していった。

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