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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

「ひっ!」


やっぱりまた『キス』される!!


あの軟体動物みたいな感触と、スパイシーな味を食らうんだ。


あっ!
でも、今日はカレー味じゃないかも!!


「ちょっ!お昼何食べたの!?」


僅か鼻先1センチで、清水の顔が止まった。


「気にするとこ…そこかよ?」


「え?他に何があるの?」


どうせ逃げられないなら、何味か知っておいた方が心の準備も出来るもんだ。


そう思っただけなのに、清水は私の肩に頭を埋めて


「ぶっは!風香、超〜ウケる!!」


身体を揺らして笑い出す。


「な、なによ…私の可笑しくないもん…」


昨日なんて大好きなパパのカレーを食べれなかったんだから!


これ以上、大好きな物を奪われてたまるか!!


だから、私には真剣な問題なのだ!


そう言ってやりたかったけど、余計笑われそうな気もして、壁と笑う清水に挟まれたまま、立ち尽くしているしかなかった。


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