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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

ドックン!ドックン!ドックン!


耳の奥に心臓があるみたいに脈がやたら響いて聞こえる。


なんだろう…
焦ってるせいか身体が熱くなってきたし。


「ねぇ…いい加減にしてよ…」


経験値がない私には、こういう時どうしていいか全くもって分からなくて、半泣きになりそうだ。


清水の服を握った手に更に力が入ると


「おい…」


モゾモゾとやっと動きだした。


「んっ…」


耳元に口を近づけたのか、自分の髪と清水の息とでこそばゆい。



「変な声、出すなよ…襲うぞ…」


「襲う…?」


それって…
What?


ここで何する気ぃ〜!?


口をパックリ開けてフリーズしている私の耳に熱い息が掛かる。


「今日は絶対待ってろよ。一緒に帰れ」


有無を言わさぬ命令口調。


こんな理不尽な事、いつもなら絶対従わないのに、清水の行動が読めなさ過ぎて、恐怖心から思わず


「は…い…」


Yes!


応答してしまった。


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