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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

「ちょっと!勝手に決めないで…え…」


清水の腕の力が抜けて、やっと解放されると思って見上げたら、今度は頬を両手で挟み込まれる。


「分かったか?土曜11時だぞ!」


「分かったわよ!」


再度念押しされ、反射的に返事をしてしまう。


内心後悔したが、こうなったら清水の弱みでも握ってやろうかと思ったりした。


目の前に不敵に笑っている清水の顔を歪めさせてみたいかも…。


散々馬鹿にしたことを後悔させてやる〜!


そう思ったら、ちょっとテンションが上がってきた。


よし!土曜日に備えて作戦を練ろう!


そう思ったら善は急げと、早く家に帰りたい。


「じゃぁね!バイバイ!」


私は清水の胸を押して手を払おうとしたが、頬を包む手に力が込められた上、清水が顔を近付けてきて…


チュッ!


それは、ほんの一瞬の出来事…

唇に柔らかい感触が触れた。


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