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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

先日のファーストキス事件以来、お昼は桜と二人っきりになった。


皆んなも気を使ってか、最近近付いて来ない。


まぁその方が落ち着いて食べれるからいいんだけど。


今日は窓際のカウンター席に二人で横並びに座っていた。


桜に隠し事や誤魔化しても大抵バレるし、言っておいた方が相談し易いから赤裸々に話してしまう。


図書館に行った日だって、桜の前で連れて行かれたんだから、今更だし。


そう思って、あの日の出来事を全部話すと…


「風香…清水くんのこと好きになってない?」


桜は眉間を寄せながらも、直球を放ってきた。


「なんですって!そんな訳ないじゃない!」


いくら腐れ縁の桜の言うことでも、それだけはあり得ない!


「う〜ん…風香まともな恋愛できないじゃ〜ん。経験ないから分かってないだろうけど、自分が気付いてないだけで結構清水くんの術中に嵌められてるよね?」


「まともな恋愛できないって…」


せめて、『したことない』くらいにして欲しい。

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