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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

桜の言葉に、納得できず唇を尖らせて頬を膨らます。


「まぁ〜私も最初の強引さは引いたけど、風香にはあれぐらい押しが強い人が良いのかもしれないね〜」


そう言って楽しそうに笑った桜は、窓に射し込む光で輝いていた。


うっ!
桜に後光が射している。


「いくら桜がそう言っても、私は嫌よ。あんな強引な男絶対好きになれないわ」


ブーたれながら、椅子の背凭れに丸めた背中を預ける。


「えっ?でもさぁ、風香の大好きなパパさんだって、風香ママのこと強引に同棲させたって言ってたじゃ〜ん!」


「なっ!パパとアイツは全然違うもん!」


桜がいきなりパパを引き合いに出してきて、焦った。


そう…パパとママが結婚する前。


出会ったばかりのママをパパはその日の内に自分のマンションに同棲させた。


昔パパにママとの出会いを聞いたら、懐かしそうな目をして話してくれたっけ。


それは確かに強引だけど…
パパだから何をしても許されるのだ!

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