ふぁざー × こんぷれっくす
第4章 ファーストデート
部屋を出て玄関に向かおうとすると、キッチンで手打ちうどんを作っていたパパとママに声を掛けられた。
「あれ〜風香出かけるの?今日は久々の手打ちうどんよ?」
固まった生地をビニールに入れて足で踏むとコシが出ると、うどんを踏むママの手をパパが握って支えている。
小さい頃から見てきた、小田切家の風景だ。
「うん…ちょとね。友達とお茶したら直ぐに帰って来るから、私の分も残しておいてね」
「遅くてもちゃんと残しておくから大丈夫よ」
ママは慣れた足取りでうどんをムニムニと踏んでいく。
パパが手を支えてなくても大丈夫だと思うんだけど。
仲が良過ぎて、ちょっと当てつけられてしまう。
パパは相変わらずな王子スマイルで麗しく微笑んできて
「風香、今日はまた随分可愛いけど、デート?」
痛いことを突っ込んでくる。
「なっ!違うわよ!行ってきます!」
パパに嬉しそうに『デート』と言われて、胸の奥が痛くなって、逃るように家を出て行った。
「あれ〜風香出かけるの?今日は久々の手打ちうどんよ?」
固まった生地をビニールに入れて足で踏むとコシが出ると、うどんを踏むママの手をパパが握って支えている。
小さい頃から見てきた、小田切家の風景だ。
「うん…ちょとね。友達とお茶したら直ぐに帰って来るから、私の分も残しておいてね」
「遅くてもちゃんと残しておくから大丈夫よ」
ママは慣れた足取りでうどんをムニムニと踏んでいく。
パパが手を支えてなくても大丈夫だと思うんだけど。
仲が良過ぎて、ちょっと当てつけられてしまう。
パパは相変わらずな王子スマイルで麗しく微笑んできて
「風香、今日はまた随分可愛いけど、デート?」
痛いことを突っ込んでくる。
「なっ!違うわよ!行ってきます!」
パパに嬉しそうに『デート』と言われて、胸の奥が痛くなって、逃るように家を出て行った。