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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

怒りに震えながら、清水と女の子たちのやり取りを見届けている。


通路に立ち尽くす私には、時たま容赦なく通りすがる人の荷物がぶつかって痛い。


しばらくしたら女の子たちは清水に頭を下げてこっちの通路に向かってきて、私の横を通り過ぎていった。


「あれ?」


予想に反した状況に呆気に取られていると


「なんだよ来てたんなら声掛けろよ」


コツンと頭を突かれた。


はぁぁぁ~!
第一声がそれですか!?

セカンド・キスも奪って!

連絡も一切よこさないで!

時間通りに来てみたら、女の子たちと楽しそうに話してたくせにぃ~!


キッと!渾身の力を目に込めて、清水を睨む。


「あんたが女の子とくっちゃべってるから、邪魔しちゃいけないと遠慮してたんじゃない!」


私への嫌がらせと勘違いしていたとは言わないけど、あながち間違いじゃないことを言い返すと、清水に鼻で小さく笑われた。


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