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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

「あっそ!でもこのパスタは旨いと思うけどね。ほら…」


『好きじゃない』って言葉なんか全然気にした様子もない上に、フォークに巻いたパスタを私の口元に運んできた。


「な、何よ…これ?」


「あ〜ん!してみ」


「あっ!あぁ!?」


パパお得意の『あ〜ん』を、まさかこの清水にされるとは思ってもみなかった。


「嫌よ!なんでアンタに食べさせて貰わなきゃいけないのよ!」


怒りと恥ずかしさで、睨みながらそう言ったが――――


「温かい内が旨いだろ」


ピクリともフォークを動かそうとしない。


「うっ…」


「はやく食べないと目立つぞ」


確かにいつまでもフォークを差し出されたままの状態に、隣の人がチラ見してくる。


清水が勝手にしてきたことなのに、なんで無駄に注目を浴びなければいけないのよ。


このまま出て行って、清水一人で恥を掻けばいいわ!


――――と思った途端


ギュルルルル〜!


またお腹の虫が鳴ってしまった。

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