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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

いつも上から目線で澄ました清水が、そこまでしてケーキが食べたかったのかと思うと、ちょっと面白い。


「何、ニヤけてんの?」


多分清水は、私がケーキで喜んでいると勘違いしてるのだろう。


「ううん~べっつにぃ~」


清水の弱みを握ったみたいで、妙に胸がワクワクしてくる。


ケーキ屋に入ると、イートイン出来るスペースもあった。


ショーケースには、食べるのが勿体ないくらいデコレーションが綺麗なケーキが並んでいる。


「可愛い~!」


素直に感激を口にすると


「ここのケーキ、お前好きそうだと思った」


清水はサラッと、照れ臭くなるようなことを言ってきた。


まるで私の好みを把握しているみたいで、少し動揺して言い返す。


「わ…私じゃなくても好きよ…きっと」


「だろな」


「っ!?」


なんっ!
連れてきた女子に皆んな言ってるわね!


清水の返答に、惨めな気分にさせられた。

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