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ラズベリーの恋

第43章 2年生の3学期

冬休みはすぐに終わって、学校が始まり、さっそく席替えしたよ。みーんな、バラバラになってつまんない!私は、一応書道部なんだけど、あんまり活動してないんだ。でもね、私は墨の香りが大好き!それと、静かな部室で、集中して文字を書いていくのも、堪らなく好きなのよね。何回か、賞ももらっているんだ。顧問の先生は、少し年齢層高い女性の先生で、優しいの。「早瀬さん、これはとても良く書けてますね。」と、たまに誉めてもらえるの。部員は私を含めて5人。男の子2人、女の子3人。全員凄くおとなしい感じで、おしゃべりした事ないんだ。まぁ、それだけ、集中出来るからいいだけどね。その、同じ部員の男の子、高橋君と、隣の席になったけど、ぜーんぜん話した事ないんだ。休み時間でも1人本を読んだりして、友達もいないみたい。で、なんかねどんな人かな?と、お弁当を食べている時に「ねぇ、高橋君いつも何の本を読んでるの?」って、聞いてみたの。そしたら高橋君は、私の顔も見ずにボソッと「推理小説。」と、一言言って、もくもくお弁当を食べ出したの。「へぇー面白い?良かっら、貸して!」と言ったら、今度は私の顔を見て、ギョッとした顔したの。ん?なんか、まずったかな?高橋君、すぐ目線を下にして「またね。」と、ボソッと言ったわ。ふーん、またいつか貸してくれるのかな?と思いながら、お弁当を食べたの。お弁当が終わると、クラスの男の子達が高橋君の席に集まったの。珍しいな、どうしたのかな?と思っていたら、隣だから聞こえてくるの。「おい!高橋!お前早瀬と何話してたんだ?」「早瀬には彼氏がいるから、お前じゃ無理だぜ!」「確か、部活一緒だよな?もしかして、早瀬のデカ乳でも揉んで、怒らせたのか?」私、我慢出来なくなって「ちょっと!変な事言わないでよ!高橋君、困ってるじゃない!いつも、何の本を読んでいるか、聞いてみただけよ。」そしたら、高橋君ガラッと立って、走ってどっか行ってしまったよ。私、悪い事しちゃったのかな?質問しただけなのに、こんな騒ぎになると、思ってなかったよ。私は、席に座ってガックリしてたら、さっきの男の子達が「いやあ、すまなかったな。早瀬から男に話しかけるの、珍しいから気になっただけなんだ。」「でも、デカ乳揉んだとか、余計なんじゃない?」「クラス全員の男は、早瀬のデカ乳ばっかり気になって、夜も眠れないだぞ!」

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