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ラズベリーの恋

第13章 アメリカへ

露木が明日、アメリカへ旅立ちます。
いつもの公園のベンチに二人で、座りました。
「秀君明日は朝、早いの?」「うん、朝7時に家を出るよ。」「早いね。明日は学校だし見送れなくて、ごめんね。」「うん。いいんだ。今日会えたから。」
「秀君、これクリスマスプレゼント。」「え!ありがとう。見ていい?」とラッピングをほどいて見ました。「あ、ミサンガだ。これ、もしかして作ってくれたの?」「うん。私が作ったの。」「ありがとう。さっそく着けてみるね。」智香が結ぶのを手伝いました。
3本のミサンガを着けて「お洒落だね。ありがとう。ずっと着けているよ。」「秀君!」と智香は抱きしめて、キスをして帰りました。露木は智香の家まで送り「2ヶ月間なんてあっという間さ。」「智香も元気でな。」「秀君も元気に帰って来てね。」と、お別れしました。智香は部屋で泣きました。露木には笑顔で見送りたかったのです。飾ってある写真を見てキスしました。次の日、露木のいない教室で元気なくしていたら、友達達がやって来て「元気出しなよ!」と励ましてくれました。智香は、秀君今頃飛行機に乗ってるんだな。とぼんやり考えていました。その日は1日勉強が頭に入りませんでした。とぼとぼ帰って家に帰りました。露木からもらったストラップを眺めて、ため息をつきました。いや、元気出さなくっちゃ。約束だもんね。秀君、頑張るよ!智香はほっぺたをパチンと叩いて気合いをいれました。
次の日は元気よく、学校に行きました。そして、友達とおしゃべりが弾んでよく笑いました。
智香は週に何度か塾に通い、勉強を頑張りました。「秀君だって頑張ってるから、私も頑張る!」
家に帰ると、メールが来てました。「あ!秀君からだ!」アメリカでホームステイしながら、勉強を頑張っているそうです。ミサンガを着けて、ピースしてにっこり笑っいる、写真と一緒に届いていました。智香も元気だよ!とメールを送りました。なんだか、嬉しくて露木の笑顔を眺めていました。「秀君、元気そう。良かった。」と、智香は胸がキュンとしました。早く会いたい。そう思いました。アメリカも寒いのかな?秀君、風邪ひかないようにね、と思いました。

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