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ラズベリーの恋

第18章 三学期

露木の兄はすぐにいい物件を見つけて、引っ越してしまいました。自立したいと言う息子の為に、親は心よく資金ぐるみを手配して、生活に必要な物は全て買い与え、勉学に励めるようにしました。
冬休みは、すぐ終わり三学期になりました。また、席変えです。今度は智香の斜め前の席が露木の席になりました。かなり近くなったので智香は嬉しくてたまりません。気分よくしていると、友達3人に「智香~良かったねー!だいぶ近くなったじゃない。ご機嫌って顔してるよ。」「まあね。2学期は遠くて寂しかったけど、嬉しいよ。」「いやーん!幸せいっぱいだねー!」冷やかされて、照れる智香でした。「で、智香に頼みがあるんだけど!」と言ったのは、ちはやちゃんでした。「実はね、隣のクラスのバスケ部の、竹下君に告白しようかと思ってるんだ。」「ええ!ちはやちゃん。そうだったんだー!竹下君知ってるよ。小学生の時、同じクラスだったし。」「で、頼み事ってのはね、緊張しちゃうし告白する時、智香について来て欲しいの。」「うんうん。いいよ。わぁー!私も緊張しそう!」「でね、今日の放課後に体育館の横で、待ってて下さいと、竹下君に言って来て欲しいの。お願い智香!」「え?今日さっそく?いやー。ドキドキするじゃない。よし、わかった、言いに行って来る!」
智香は隣のクラスに行って、竹下君にちょっとちょっとと、手で合図しました。廊下に出て来た竹下君に要件を伝えて、了解を得たので急いで教室に戻り「ちはやちゃん!放課後、待ってるって!なんか、変な汗かいたよ。あー緊張した!」「智香、ありがとう!ねぇ、今日の私イケテる?朝から編み込み頑張ったんだ!」「うん!可愛いよ!ばっちりだね!気合い入ってるぅ!」そして、放課後智香とちはやちゃんは、体育館に向かいました。「竹下君、いたいたー!キャー頑張れちはや!」竹下君も緊張ぎみでそわそわしていました。「お待たせ!」と智香は竹下君に声をかけました。智香はちはやに、ひじでツンツンして早く!と合図しました。「あっあの、竹下君の事ずっとす、好きで。あの、あの、私と付き合って下さい!」竹下君は「あ、あ、はい。え、えと。よろしくお願いします。」
智香がすかさず、ほらっ!握手して!と言って二人は握手しました。智香はちはやをポカポカ叩いて、やったね!とキャーキャー言いました。ちはやは顔を真っ赤にして「ありがとう智香!」と言いました。

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