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ラズベリーの恋

第18章 三学期

姉の質問責めに、智香は顔を両手で隠して「えーもう~お姉ちゃん!確かに友達とじゃなかったよ。秀君と二人で旅行に行ったよ。秀君の家の別荘。丸太で出来た大きな別荘だったよ。」父親と母親は同時に「別荘まであるの?」と聞いてきました。「秀君の家、ほら海が近いスッゴいゴージャスな高層マンションあるでしょ?」また両親揃って「ええ!あのマンション!」と揃って言いました。「もーこれで、話はおしまい!お風呂に入って来る!」と智香は逃げるようにお風呂に行きました。「いやーすんごいお金持ちの、お坊ちゃん捕まえて!智香、やるなー!」と姉は感心してました。夕食時、母親が「智香、一度家に彼氏君連れて来なさい。別荘なんかお借りしてお世話になったんだからね。お母さん、ちょっとお料理頑張って、夕食をご馳走になってもらいましょう。」「うん、それがいいよ智香。」父親も賛成しました。「うん。ありがとう。じゃあ、また秀君に聞いてみるね。」なんだか、くすぐったいような、嬉しいような気持ちで夕食を食べる智香でした。学校で智香は露木に聞いてみました。「いや、嬉しいな。ほんとにいいの?」智香はにっこり笑って、うなずきました。「うわ~。なんか緊張するなー。しかも、別荘に行った話もしたんだろ?恥ずかしいな。智香のお父さん、よく怒らなかったね。」「うん。なんかそーゆー所は寛大と言うか。別荘での、詳しい話はしてないよ。その、したとかしなかったとか。」ちょっともじもじして智香は言いました。
「そっか、てっきり言ったのかと。でも、泊まったんだもんね。すっかりバレてるよね。」「う、うん。」二人で少し顔を赤らめてうつむきました。「お姉ちゃんが、質問責めにしたらごめんね。お姉ちゃん、ずかずか聞いてくるんだ。それに、お父さん!いきなり恥ずかしい事聞くし!」「うわ~僕、どうしよう。真面目に答えたほうがいいのかな?」「ええ!はい、僕達セックス、別荘で3回しましたって?言わなくていいよー!」「そ、そうだよね。はー良かった。なんか僕、汗かいてきたよ。」汗を拭いて「で、いつ行ったらいいの?」「週末、土曜日だよ。」「うん。何着て行こうかな。」「秀君、いつもラルフローレンのセーター着てるでしょ?それにジーパンで充分よ。中学生だし。大人だったら、スーツ着たりするんだろうな。」「いつも通りの秀君で素敵だから。そんなに緊張しなくて、大丈夫よ。」

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