テキストサイズ

ラズベリーの恋

第19章 家族との夕食

あっという間に土曜日になりました。智香の母親はすき焼きの準備をしていました。チャイムがなって露木が来ました。狭い玄関で家族総出で、お出迎えです。
「露木秀樹です。今日は夕食にお招きありがとうございます。」父親は「いーから、さぁ上がって。狭くて古い家だけど、どうぞどうぞ。」露木は促されて、夕食の準備が出来たテーブルに行って、智香と並んで座りました。智香の姉は高校生で、気合い入れてお化粧してました。毛先はカーラーで巻いてくるんくるんです。智香は姉を見てプッと笑いました。「何?智香。お姉ちゃんなんか可笑しい?」「ううん。別に。」智香は内心、お姉ちゃんも緊張してるのかな?と思いました。母親が「お待たせしました。出来たわよ。」と言うと、父親が「秀樹君、いつも智香に良くしてくれて、ありがとうな。別荘にお邪魔にもなったそうで、ありがとう。まぁ、仲良くしてやってくれな。じゃあ、食べようか。まずは乾杯だ。」父親はビール、あとみんなはジュースで乾杯しました。食べ出したとたん「ねぇねぇ、告白はどっちがしたの?」さっそく姉の質問きた!「僕が伝えました。」もう、秀君真面目に答えてるよー!なんか冷や汗出てきたし!「で?で?ファーストキスは?」「もう、お姉ちゃん!」「いいじゃない、キスくらい。秀樹君!」「あ、あのっ僕からで、それでこの場所で。」「いやーん!家でしたの?しかも、智香の部屋じゃなく、この狭い台所で?」智香はもう、恥ずかしくて逃げたい気分です。「秀樹君、智香のどこが良かったのよ?」「ええ!だって、智香凄く可愛いくて女の子らしいし、優しいし綺麗だし、一目惚れしました。」あ~秀君、そんなに一生懸命話さなくてもー!「あ、智香って呼び捨てなんだ。」「智香が最初のデートで、そう呼んでって言ってくれて。」「お姉ちゃん、質問責めにしないで、ゆっくりご飯食べさせてあげて!ほら、お肉硬くなっちゃうよ。」「それより、お姉ちゃんは?今まで彼氏いなかったの?」智香は反撃開始です。「あー私ね。私のファーストキスは中学3年だよ。智香に負けたー!でも、夏の海辺でキスしたの。ロマンチックだったなー。で、別荘で二人はセックスしたの?」せっかく、秀君食べていたのに、ブハッと吐き出しそうになっちゃって。慌てジュース飲んで。もう、嫌お姉ちゃん!露骨過ぎるよ。「うろたえてるー!怪しい!」ニヤニヤしてお姉ちゃん楽しそう。もー!

ストーリーメニュー

TOPTOPへ