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ラズベリーの恋

第21章 妊娠

学校に行くと、昨日のバレンタインデーの話しで盛り上がっていました。誰かにあげた?とか、受け取ってくれた?とか、ワイワイ賑わっていました。ふと、智香はちはやちゃんがいない事に気がつきました。「ねぇ、ちはやちゃんは?」「具合が悪くて、今日は休むって。」智香はなぜか嫌な予感がしました。学校が終わったら、ちはやちゃんの家に行ってみようと思いました。智香はすぐちはやちゃんの家に行ってみました。ちはやちゃんのお母さんが出てきて「最近、食欲なくて、部屋で寝てる事が多いのよ。」「そうなんですか。」「ちはやちゃんに会ってもいいですか?」「はい、どうぞ。」「お邪魔します。」智香はちはやの部屋に入りました。ちはやは、ベッドに横になっていて、智香を見ると突然泣き出しました。「ちはやちゃん、どうしたの?心配で来てみたんだけど。」「智香、どうしよう。私。どうしたらいいかわからない。」とポロポロ泣きます。「智香、生理が2週間遅れているの。もしかして、妊娠しちゃったのかな?どうしよう。」そう言って、ちはやは泣き続けました。智香もショックで泣きそうになるのを我慢して「ちはやちゃん、薬局に行ってみようよ。妊娠検査薬はまだしてないよね?」ちはやはうなずいて、智香と一緒に薬局に行きました。妊娠検査薬を買って、薬局のトイレにちはやは行きました。しばらく智香は待っていました。
もし、ちはやちゃんが妊娠したら、どうしよう。たぶん、ご両親が知ったら怒って、中絶させられるよね。
どうか、妊娠してませんように!と智香は必死に願いました。トイレからちはやが出てきました。「智香!妊娠してなかったよ。良かった。着いてきてくれてありがとう。」ホッとした二人は、自動販売機で温かい飲み物を買って、飲みながら一緒に歩きました。
「ねぇ、ちゃんと着けてもらってしようね、ちはやちゃん。」「うん。そうするよ。」「智香は露木君とはどうなっているの?」「ごめん。話してなかったね。私達もう、ずいぶん前にそう言う仲なの。昨日はバレンタインデーだったから、秀君の家でしちゃったよ。秀君はいつも、コンドームを着けてしてくれるの。だから、今まで生理は順調にきてるよ。」「そうだったんだ。智香ももう、大人だね。」「なんだか、照れるね。」アハハ!と二人は笑って帰りました。

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