ラブロマンスはあなたと☆
第2章 嘘でしょ?
その夜私は意を決して、恭也に電話をする事にした。
今9時ちょっと回ったところだ。
携帯を持つ手が震える…。
どうしよう…怖い。でも聞かなきゃ。
呼び出し音が鳴る。
ドキドキするよぉ…。
全然出ないけど。
そして。
『もしもし』
きゃ…!出たっ。
「もしもし、まゆです。お、遅くにごめんね…」
声が震えるよ。がんばれまゆ。
…ところが。
『何か用?』
「えっ…?」
低い抑揚のない声が耳にこだました。
ほんとに恭也なのか、その言葉はとても信じられなかった。
「あ、あの。この間会おうって、言ってたでしょ?だからずっと待ってたんだけど」
その時だった。
『恭也、早くきて』
「…!!」
私は反射的に携帯を切っていた。
誰、今の声?
女の人の声だった。
恭也
何してるの…?
私の目から涙が溢れ出す。
ひどい。
こんなのひどいよ恭也……。