ラブロマンスはあなたと☆
第7章 ♪真夜中のロマンス
「2次会へ行く人〜?」
居酒屋から出た所で、幹事さんがみんなに呼びかける。
「はーい」
「はい」
「行きまーす!」
結構手が上がった。
「先輩も行きますよね?」
柿原君が私に聞いてきた。
「ん…私はこれで失礼するわ。なんだか疲れているみたいなの」
「じゃあ僕も行きません。一緒に駅まで帰りましょう」
「えっ、そんないいのよ」
すると…。
「おーい柿原ー!何してんだ、2次会盛り上げてくれよー」
「ほらね」
「…は、はーい」
クスッ
平川課長に呼ばれては、柿原君も断れないわね。
「ちぇっ残念。先輩ともっと話したかったのにな。
でもほんと無理しないで下さいよ。何があったか知りませんけど、先輩が辛そうにしてるの、僕見たくないから」
柿原君は私をじっと見つめて言った。
「…それじゃあ、また明日ね」
ーーーー
私は一人、駅に向かって歩いていた。
♪♪〜〜
すると不意に、携帯の着信音が鳴った。
「もしもし」
何気なく電話に出た私だったが。
『まゆ、俺だ』
「…っ!」
そのとたん、私の頭の中が真っ白になった。
その声は、思いがけず恭也からだった。