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ノンフィクション

第1章  序章



この球体にそんな力が秘められているのか!
おいおい、荷が重いぜ社長( ̄▽ ̄;)

桐谷社長「彼の心はその球体の力に魅入られてしまった。だから私は常日頃持ち歩いて何とか食い止めようとした。が、返り討ちにあってしまったようだ。何をしでかすかわからない男だ。いずれ佐伯は君達の前に現れるだろう。あのまま彼にそれが渡ってしまったら現実世界もただではすまなかったはずだ」

桐谷「でも、あの会場にはその佐伯って人は来ていなかったんじゃないの?」

桐谷社長「いや、彼はあの会場に来ていたさ、何故なら彼は元皮膚科の医者でその技術を生かして他人になりすますなど彼にとっては造作もないからな。」

遠矢「この球体、一体何なんですか?」

桐谷社長「球体の名は『欺龍』その名の通り龍すらも欺くということだ。それは世界を変える程の力がある。しかし、欺龍は持ち主を選ぶ。そう、意思があるのだ。選ばれた者は運命を変えることが出来る絶対なる力を有する代わりに、一度その力を使えばその者の体は欺龍の圧倒的な力に押し潰され必ず………死ぬ」

俺は衝撃の言葉に驚いた。恐怖もしたがそれよりも何故かワクワクしていた。

桐谷「そんな……どうにか破壊出来ないの?」

桐谷「私も幾度となく試したさ、破壊出来るならとうに破壊しているよ」

俺が……

桐谷社長「遠矢君、君が欺龍に選ばれたのだ。彼に…佐伯にそれを渡してはならん。頼む!その球体を、欺龍を守ってくれ!元は私のせいなのだ、私が彼を止めていたらこんな事にはならなかったのに……私は…」

遠矢「自分を責める必要ないですよ社長」

桐谷社長「遠矢君……」

遠矢「確かに驚いてはいるけど、それよりも何故かワクワクするんです。この俺に世界の命運がかかっているなんて、ホントにゲームの主人公みたいじゃないですか?」

桐谷「遠矢………」

桐谷社長「いやぁ、やっぱり分かってくれたか遠矢君!君が持っていれば安心だよ!はっはっは!」

切り替え早っ!!

桐谷「でもお父さん、ここはゲームの世界なんでしょう?だったらログアウトして現実世界に帰れないの?」

そ、その手があったかぁぁ!

桐谷社長「いや、残念ながらログアウトは恐らく出来ないだろう。君達の手に着けているリングのボタンを押してメニューを開きたまえ」

俺達は言われるままにした。

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