
ノンフィクション
第1章 序章
民間人「だれかー!そこの人捕まえて!泥棒よー!」
走って行く男の姿が見えた。
遠矢「桐谷、行くぞ!」
桐谷「うん!」
すぐさま後を追った。
犯人との距離はどんどん縮まっていく。
もうちょっとで捕まえられる!
その瞬間だった。
ゴンッ!!
俺と桐谷は何者かにぶつかって吹っ飛んだ。
相手も同じだったようだ。
??「すいません!大丈夫ですか!?」
遠矢「ちっ!」
俺はすぐに起き上がり回りを見渡したが犯人の姿はどこにも無かった。
遠矢「くそっ!後少しだったのに…」
ぶつかってきた奴は小柄でしかも女だった。歳は俺達よりは下に見える。ホントにこいつにぶつかったのか?
??「ホントにすいません!私せいで……」
遠矢「仕方ないさ、気にしないで」
??「ホントに何てお詫びしたらよいか…」
遠矢「大丈夫だって。桐谷、一旦宿に戻ろう。」
??「あ、待って下さい!その…お詫びと言っては何ですが…」
泥棒の犯人にはあいにく逃げられてしまったが、この出会いは俺達に幸運をもたらした。
案内されたのは何やら雰囲気のいい喫茶店だった。まぁこんなところに居る暇は俺達にはないのだが、どうしてもと言う事なので仕方なく案内された。
??「先程は大変失礼致しました。あ、私八神結衣と申します。以後、お見知り置きを。」
遠矢「俺は遠矢春人、歳は17、よろしくな八神。」
桐谷「私は桐谷優子、同じく17、よろしくね、八神さん」
八神「遠矢さんに桐谷さんですね。こちらこそよろしくお願いします。」
何かこの八神っていう子、妙に違和感を感じるのは果たして気のせいだろうか?
八神「二人とも私と同い年で良かったです。年上だったらどうしようかと思いました。」
一応同い年らしい。
全然そうは見えないが…
身長は桐谷より低くましてや顔が幼い上にショートヘアときてる。
全く17歳とは思えないな。
