
ノンフィクション
第1章 序章
八神も荷物をまとめてくると言って自分の宿屋に向かった。八神とは街の入り口で落ち合う事になった。
思わぬととろから佐伯の情報が手に入ったので俺達二人はちょっと驚いたが、この1ヶ月よく頑張ったという達成感が胸の中で溢れていた。
だが、まだ始まりに過ぎない。
本当の戦いはこれからだ!
八神と合流した俺達はひたすら北に向かって歩き続けていた。しかし、一向に街らしきものは見えて来ない。俺達はすでに三日間歩きっぱなしだった。迫り来るモンスター達を凪ぎ払いながらも足を進めた。
遠矢「もうすぐ夜になる。今日はここで野宿しよう。最初は俺が見張る。二人ともゆっくり休んでくれ。四時間毎に交代だ。」
二人ともかなり疲れているようだ。
三日間、モンスターを狩りながら歩くのがこんなにしんどいとは思ってもいなかった。
明日には着くといいな……
翌日、俺達一行は朝早くからすでに歩いていた。
しかし、太陽が真上まで昇ってきてもまだ街らしきものは見えて来なかった。
周りはだんだんと緑が無くなり俺達は砂漠の入り口にいた。
八神「この砂漠の中心にある街がエルマの街です。エルマはオアシスなんですよ♪」
遠矢「へぇ~、でもこりゃ苦労しそうだ。」
桐谷「皆水分補給は怠らないでね。砂漠の真ん中でぶっ倒れでもしたらシャレにならないから。」
遠矢「わかってるよ、八神、街まで後どのくらいだ?」
八神「えっ~と、約2、3日ってところですかね。」
遠矢「まだそんなにあんのかよー、はぁ、気が遠くなるぜ。」
桐谷「あれー?いつもの気の強い春人君はどこに行ったのかなぁ?」
遠矢「うるせぇな。こんなに広い砂漠を歩こうってんだぜ?そりゃ弱気にもなるっての。」
八神「心配しないで下さい。砂漠を越えるには召喚魔法を使いますから。」
遠矢「なんだそりゃ?」
八神「まぁ、説明するよりもやって見せた方が早いですね。」
そう言うと八神は少し俺達の前に出て何やら唱え始めた。
そしてまばゆい光が八神を包むと叫んだ。
八神「汝我が道しるべとなれ!」
すると八神の目の前にラクダと馬を足して2で割ったような生き物が現れた。
