
ノンフィクション
第1章 序章
??「動くな…」
俺達はハッとして後ろを振り返った。すると、目の前に居たのは見た事の無い武器をこちらへ向けている男性だった。
あれは銃なのか剣なのか、よくわからなかった。
服装は全身黒いローブ、身長は俺よりデカかった。歳は大人っぽかったから20くらいだろう。何より目つきが鋭かった。
??「てめぇら、人ん家で何してやがる。見た所賊ってわけでもないようだが……?」
八神「あ、あの……私達は、その……
」
八神は戸惑っていた。
桐谷「家に勝手に入ってしまったのはすいません!私達エルマに向かっている途中で少し休ませて頂けないかと思いまして……よろしいでしょうか?」
??「ふん、好きにしろ。ただし、俺の物には触るなよ?」
八神&桐谷「ありがとうございます!」
良かった……どうやら悪い奴じゃなさそうだ。でも、どうやらアイツもあの会場に居たらしい。しかもあの50名の内の一人、手にリングを付けている。八神はリングを付けていなかったから、この世界に来て俺達二人以外で初めて他のリングを付けている奴ってことだ。
ちょっと話してみるか。
遠矢「あ、あの…ありがとう。自己紹介がまだだったな。俺は遠矢春人、歳は17、よろしくな」
ったく、自己紹介って苦手なんだよ。
??「………俺は自分の名を知らない、なぜこの世界に来たのかも……長い夢を見てて目が覚めたらここに居た。」
遠矢「記憶喪失ってやつか……」
??「……よく分からないが、ここに来たのはお前らが初めてだ。ゆっくりするといい」
遠矢「サンキュな」
しかし、名前がわからないとなると何て呼んだらいいか……何かないものか……うーん……そうだ!
遠矢「シンなんてどうだ?」
??「………何がだ?」
遠矢「だからー、お前の名前だよ!嫌か?」
??「シン………か、悪くない。」
遠矢「んじゃ、決まりっ!改めてよろしくな。シン!」
シン「ああ。」
遠矢「ところで……」
いきなりの事で何が何だか分からなかった。地鳴りがしたかと思ったら激しく揺れだした。
