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私の彼は****が好き

第9章 誰にも渡さない……っ

「そりゃ、亜也ちんに移したくないからじゃ、」


「絵里ほんとにそう思う?」


「…………でも証拠もなく疑ったら可哀想だよ?」


「……証拠か」


亜也ちんは思い詰めた顔でじゅるるっとコーヒーを飲み干した。


「…………亜也ちん?」


「ね、今から勇人んチ行ってみる」


「…………はい?」


「アイツが本当に風邪で寝てるか。……絵里も付き合って!」


「あたしも!?」


亜也ちんが真剣な目であたしを見つめるからドキッとした。


「だってもしも女の子連れ込んでたら嫌だよ!あたし一人じゃパニクるよぉー!?」


「そ、そーだけど、」


「いいぢゃん!?ここからそんな遠くないんだ!?ね?絵里!」


手を握られ見つめられる……。
お願いされると弱いあたしはコクンと頷いた。


「……う、う……ん、……じゃあ、見に行くだけ、ね?」



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