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私の彼は****が好き

第9章 誰にも渡さない……っ

「痴漢……!?」


タケルの眉間に紫波が寄る。あからさまにムカッとしてるときの顔。


「……うん」


う、嘘はついてないよ……?
あれは痴漢だよ……!


ただ相手が高校のときの先輩だってことは、何となく言いにくいけど……。


「あの、それでね、……」


「だから泣きながら走ってきたのか」


「……え?……う、うん」


頷くと今度はタケルがあたしを抱きしめてくれた。

けっこう人通りがあるのに、タケルは気にしない。


「犬に噛まれたと思って忘れな。……オレがキレイにしてあげるから」


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