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「先生、食べちゃっても良い?」

第10章 浴室

合鍵とか渡してなかった筈だけど……




って、あ……鍵掛けるの忘れてたかも……





だからか……。






「キョウ君……」






そのままぼんやりしながら体をゆっくり起こすと、すぐに後ろから両腕を首の前に回され、ギュッと抱きしめられて。






「…先生ごめんね、今日特別室行かなくて。怒ってる……?」








耳元でそう囁かれると、キョウ君が何故いるのかとか、寝込みを襲われた事もどうでも良くなるけど……。



ズルい、こんな風に甘えられたら、何も怒れない。





それをキョウ君も分かってそうで、






「…先生? 怒ってるからこっち向かないの? 俺……キスしたい……」







更にギュッと強く抱きしめてくるその両腕……にもまんまとドキドキさせられてる私は、本当にキョウ君の事しか見えなくなってしまっている。





キョウ君の言動一つ一つに魅せられて、……もう此処からは抜け出せない。








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