「先生、食べちゃっても良い?」
第11章 教室
言い返したりなんかして、更に怒らせてしまうだろう事は分かっている。けど、私ばかり悪い事をしている様に言われて……納得いかない。
日向先生も私と同じだ。生徒と関係を持った教師。
周りに知られれば、ただじゃ済まない。
その事を本人も分かっているかは分からないが、私の言葉を聞くと私の体から手や体を離し、冷静に話し出す。
「まあ、確かにな。お前の言う通り、山田と関係を持ったのは確かだ」
「付き合ってるんですか……?」
「……付き合う? 生徒と付き合って誰が得すると思う? 山田がしつこかったから一発やれば気がすむだろうと思っただけだ。それに言ってんだろ? ……俺が好きなのはお前だ」
はっきりとした言葉を述べながらまっすぐに見つめてくる。そうする事で彼は、私が拒めなくなる事を分かっているかの様だった。