「先生、食べちゃっても良い?」
第12章 特別室 その参
だが、やはり今の状況では返事をする気にもなれず、無表情のまま黙って二人を見つめた。
次に口を開いたのはキョウ君だった。
「先生も一緒にしようよ」
あまりの信じられない様な言葉に、自分の耳を疑うしかなかった。
……この子は何を言ってるんだろう。
一緒に? そんなの、するわけがない。
そう思う私の気持ちとは反対に、冷たく微笑みながらキョウ君は続ける。
「リイ、良い? 先生もまぜて」
「えっ、……でも、先生が……」
キョウ君の上に跨ったまま、気のりしない様に返事をし、私の顔をチラッと見る山田さん。
そんな彼女を突然床へ下ろしたかと思うと、キョウ君は今までに聞いた事のない様な冷たい声を吐いた。
「先生、こっちにおいでよ。先生も俺と久しぶりにしたいよね?」