テキストサイズ

「先生、食べちゃっても良い?」

第13章 キョウのマンション



一人暮らしって。……しかも、中一から!?





「キョウ君、ちょっと待って! それ、ご両親から反対されないの!?」



「別に。寧ろ逆? 親がしろって言うから。自由だし良いよ? 毎月生活費は口座に振り込んで貰えるし、好きなものは何でも手に入るし」



「けど……」








リビングのソファに腰掛け微笑みながら話すキョウ君を見ながら、寂しくないの?と聞きたかったが、キョウ君の事を想うと口ごもる。





中一の子供に一人暮らしをさせる両親。




一人には広過ぎる高級マンションの部屋。





毎月振り込まれる生活費。と手に入る自由。







……どうしてキョウ君が色んな子と関係を持つのか分かった気がする。









「……そんな事より、先生」







キョウ君が自分の横をポンポンと叩くと、黙ったまま頷き、ソファへ向かい歩き出した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ