「先生、食べちゃっても良い?」
第15章 キョウの部屋
その後、すぐに返事が返ってきたけど。
「じゃ、……ペットになって」
即驚かされる事になろうとは、想像もしていなかった。
……ペット? って、キョウ君、何を言ってるんだろう。どういう事……?
「キョウ君……? ペットって、何……?」
抱きしめられたまま質問すると、両肩を掴んで体をはなされる。
途端目の前にキョウ君の顔が来たかと思うと、キョウ君の顔にはニコッと笑顔が作られた。
「そのままの意味だよ」
……そのままって……もしかして。
「私に、キョウ君のペットになれって言うの……?」
「うん、今日一日ね」
「ペッ、ペットって何をするの……?」
信じられなくて声を震わせる私の両肩から手を離すと、そのままキョウ君はベッドから降りる。
そしてすぐにベッドの下からジャラジャラと音を立てながら何か取り出すと、相変わらず微笑んだままそれを見せてきた。
銀色の鎖に繋がった、一つの黒い首輪を……。
「何って、別に? コレに繋がれとくだけだよ?」
……繋がれとくだけって、キョウ君の笑顔が怖過ぎる……。