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「先生、食べちゃっても良い?」

第4章 保健室

葉月千尋。数学教師。






彼氏いない歴は、二年。







そろそろ彼氏欲しいし、何処かに良い人いないかなぁ、なんて思っちゃうけど……。





生徒はダメ!!






絶対、絶対にダメっ!!







特にこの子は危険人物。







「曽根崎君、……起きなさい」








また寝てる……曽根崎キョウ。




これで今日起こしたの何回目だろう。






来年は就職試験か受験しなくちゃいけないのに、本当危機感無いんだから。








「ん……あ、おはようございます。葉月先生」


「おはようじゃないでしょう? 早く黒板の問題をノートに解きなさい」


「はぁーい」








机に突っ伏していた体を起こして、ノートに問題を解き始める。







周りの生徒がそんな彼をクスクスと笑う光景を見て、少し違和感を感じる。








「キョウ、また寝てんのー? 」
「数学の時間だけだよな、あいついつも寝るの」
「数学、てか葉月先生の事嫌ってるもんな、キョウって」








……えっ。曽根崎君が寝るの、数学の時間だけなの……?






なんか……不快なんですけど。

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