「先生、食べちゃっても良い?」
第15章 キョウの部屋
「っ、……」
……どうしよう。でも、もう恥ずかしいとか思ってる余裕もない。
「キョウ君……ちゃんと持っててね?」
甘える様に潤んだ瞳でキョウ君の顔を見つめると、首にしがみつき、腰を上下に振りたくる。
それと同時にギシギシと軋む音を立てるソファ。
ゆさゆさと揺れる胸の膨らみ。
限界まで焦らされていた分、一気に押し寄せてくる快楽の波。
嬉しくて出てしまう声。
「あっ、あっ……! ああぁぁ……! はあっ……!」
……気持ちが良い。
オモチャなんて始めてなのに、気持ちが良過ぎて意識を失ってしまいそう。
これも“調教”のせいだろうけど……。
「あっ、あっ、あっ……も、いっちゃうぅ……」
そのまま私はぎゅうっとキョウ君を抱きしめたまま、無我夢中で何度も腰を振った。
まさか、急にオモチャから手を放されるなんて思いもせず。
「……なーんてね。いかせないって言ったでしょ? もう終わりー」
オモチャから手を離されたとほぼ同時、意地悪な声が耳元で聞こえると、強制的に動きを止められた。
……嘘。何で……終わりって。
「あーあ、先生濡らし過ぎててオモチャぐしょぐしょだよ。俺の手も、ほら、糸引いてる」
キョウ君ってこんなに意地悪だった……?
キョウ君の言動で方針状態になった私は、笑顔で手を見せてくるキョウ君に対し、じわっと涙を溢れさせる事しか出来なかった。
……酷い。最低。
これも調教の内だっていうなら、キョウ君は本当にサドとしか言いようがない。