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「先生、食べちゃっても良い?」

第17章 終わり




……どうして怒ってるんだろう。
慌てて湯船から出て、服に着替え、キョウ君の後を追うと、






「キョウ君……? どうしたの?」






リビングのソファに座っているキョウ君から、無視された。
……どうしよう。これ、本気で怒ってる。


でも理由が分からないから、何を謝れば良いのか分からない。当てずっぽうで行くしか……






「家庭教師、反対だよね……公務員の教師だった頃より給料も下がるし……でも、ちゃんと生活費ぐらいは稼ぐから……!」

「それ、本気で言ってる?」

「えっ……?」

「俺がお金の事で怒ってると思ってんの?」







話し出したキョウ君は、ソファの横に立った私を怒りに満ちた瞳で見据える。

そして、そのままはっきりとした口調で続けた。







「家庭教師は辞めて。分かった?」

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