「先生、食べちゃっても良い?」
第19章 おまけ2
「彼氏って何歳?」
「えっ……」
しかし突然された質問に、顔が凍り付く。
……彼氏が高校生なんて言えない。
キョウ君を守る為にも、ここは一つ誤魔化さないと。
「ひ、ひみつ……えへっ」
必死に笑顔を作る。
すると、至って気にもしていなさそうに誠ちゃんは別の質問を投げ掛けてくる。
「千尋ちゃんさぁ、何で教師辞めたの?」
「えっ……」
その質問に、またギクッと体をフリーズさせる。
そんな私を不思議そうにジッと見つめたまま、不服そうに眉根を寄せる誠ちゃん。
「公務員を自分から辞めるなんて勿体ねーよ。今時の教師ってほんと何考えてんの? バカなの?」
「いや、全部丸聞こえだからね、それ……」
誠ちゃんの毒舌っぷりに、今度は額に冷や汗をかいた。