「先生、食べちゃっても良い?」
第19章 おまけ2
「教師と高校生じゃ、恋愛出来ないじゃん」
「それはそうだけど……誠ちゃん? 何か近いよ……」
目の前に立った誠ちゃんと机に挟まれた私。
この状況に意味が分からず、パチパチと瞬きを繰り返すと。
そんな私にニコッと微笑み、誠ちゃんが机に左手をつく。
その勢いで机に腰をつけ、私は急に緊張し始める。
……えっ? 何コレ。まさか……壁ドンならぬ……机ドン……?
誠ちゃんの顔が近過ぎて……息も出来ない。
「千尋ちゃん、俺と付き合おう?」
誠ちゃんの無邪気だった笑顔から、一瞬男の顔を垣間見て、慌てる。
「な、何言って……彼氏いるって言ってるじゃない」
動揺して視線を誠ちゃんの顔からそらし、キョロキョロと動かす。そんな私の前から誠ちゃんはどくつもりがないようで。
「じゃあ彼氏に内緒で付き合おう? 二番目で良いから、俺」
「馬鹿な事言うのはやめて……二番目なんて……誠ちゃん、ただ女の子と遊びたいだけでしょ……」
「ばれた?」
あいている右手まで机に付け、可愛らしく微笑んだ。