「先生、食べちゃっても良い?」
第19章 おまけ2
***
マンションに戻ると、私がまずしたのはキョウ君を探す事。
「キョウ君……ただいま」
「あ、おかえり、先生」
リビングのソファに座り、テレビゲームをしていたキョウ君から返事が返ってくるや否や。
ソファの隣に立ち尽くしたまま、ポツリと呟く。
「キョウ君、勉強したの……?」
「勉強? してないよ」
さも当たり前のように答えるキョウ君は、テレビゲームに集中しており。
私の方を少しも見ない。
寂しいし、……心配。
今年は大学受験を控えているのに。
「キョウ君は、将来の事ちゃんと考えてるの……?」
気付けば、また質問していた。