「先生、食べちゃっても良い?」
第19章 おまけ2
しかし心の整理をつけ、ふうっと息を吐くと。
緊張しつつ、話し出した。
「ごめんなさい。私、もう家庭教師するの辞めるから」
「……従兄弟に何かされた?」
申し訳なくて、大人しく頷くと。
キョウ君がソファから立ち上がり、近づいてくる。
「大丈夫? 何されたのか言ってみて?」
怒鳴られるんじゃないかと思っていたけど、優しく抱きしめられると。
安心して、また申し訳なさと後悔する気持ちがこみ上げてきた。
はじめからキョウ君に言われた通り、家庭教師なんてしなければ良かったのに。
……何で言う事を聞かなかったんだろう。私って本当にバカ……。
「言い寄られただけなんだけど……誠ちゃん、少し昔より軽い感じになってて。……二番目で良いから、付き合ってって。Hしようって……」
「逃げてきたの? 何もされなかった?」
「大丈夫……ごめんね」
頭を撫でられながら頷くと。
はあっというため息が耳元で聞こえてくる。