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バラードは君だけに

第3章 彼氏


海斗は私のマンションまで送ってくれ、私に言った。

「明日からもうマスクは禁止ね。そのかわいい顔、みんなに見せてやれ」

「…でも」


マスクは私にとって、ずっと必需品だった。

「こわいのか?大丈夫だって。俺がいるから」


海斗の言葉に私は胸が詰まった。


「ありがとう…」

「うん。じゃあ、また明日」

「また明日」


彼氏って、

こんなにも心強くて、温かい存在なんだって、私は初めて知ったんだ。

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