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バラードは君だけに

第4章 フラッシュバック


あれから私はすっかりサオリとレイナにも打ち解け、楽しい学校生活を送れるようになっていた。


今日の音楽の授業はついに、リコーダーの演奏発表会。


この日までにみんな放課後残ったりして、一生懸命練習を重ねてきた。海斗は私の猛特訓により、かなり技術も上達している。

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最初のグループは
[情熱大陸]を力強く演奏。


次の下野君達は[少年時代]。

日頃の騒がしい彼らとは違い、真面目に演奏する姿はすがすがしいものがある。
海斗もにこやかに見守っていた。


次はサオリとレイナのペアで[ハナミズキ]だ。


私は心の中で
『サオリ、レイナがんばって〜っ!』って叫んだ。


二人は緊張しながらも、しっとりと上手に演奏した。

そしていよいよ私達の番…!

シン、と静まり返る音楽室。
みんなの視線が集中する。


『海斗、大丈夫よ。あんなに練習したんだから』


『ああ、そうだな。がんばろう』

目と目で会話したら、私達の演奏が始まる……。

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