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バラードは君だけに

第6章 僕が保護者になる


はっ!…

私はドアを開けると、廊下を覗いた。


前方を歩いてゆく湊さんがいる。

その後ろ姿は…

いつか見た、夢の光景と同じだった。


角にさしかかろうとしていた時。

「湊さん…っ」


私の声が届いたのか、それとも偶然なのか、湊さんがこっちに振り返った。


私に気づくとニコッと笑って、その手を大きく振ってくれた。


「っ」

だから私も、精一杯の笑みを浮かべて手を振った。

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