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バラードは君だけに

第7章 二人の彼


湊side

美羽の衣類や学校の物を持ち出して、俺と美羽は車に戻った。


しばらく走ると、スースーという寝息が聞こえた。


隣の君は目を閉じて、まるで人形のように美しい。


なぁ、美羽。
俺はずっと君を捜していたんだよ。
小学校へ送ったあの日から、心配で俺は時々様子を見に行っていた。


だけど、なぜか一度も見つけられなくて。
きっとどこかへ引っ越したんだと勘違いし、俺はもう行かなくなった…。


君がそんな環境にいたとも知らずに。

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