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バラードは君だけに

第10章 壊れてゆく心


湊side

大学の授業中、友人のケンが俺に話しかけてきた。


「湊、明日のデパガとの合コン行くよな?」

「いや、行かねえ」

「えっ、なんで!?…お前最近付きあい悪いけど、どうしたの?」

「ごめん、バイトの方が忙しくてさ」


「本当にそれだけか?」

ケンは疑うように俺を見ていた。


「そうだよ」

「湊が来なけりゃ盛り上がんないだろ、ったく」

「…」

ーーーー

俺は少し前まで
本気で女なんて、面倒くさいと思っていた。


人の外見だけで寄って来られたって、何の感情も湧かないし、腹立たしいだけで。


だから適当に遊んで、その場が楽しければそれでいいと…


俺はそういうヤツだったんだ。

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