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バラードは君だけに

第13章 どんなに遠く離れても


海斗side

夏祭りの夜、

美羽は楽しそうに笑っていた。


金魚すくいや輪投げをし、りんご飴を食べたよね。


ふと夜空を見上げた横顔が、あまりにキレイで、儚げで。
オレはしばらく見とれていたっけ。

美羽

何も求めなかった。
ただ一緒にいるだけで、十分だったから。


だけどオレは君の事、何一つわかっていなかったんだな……。



それは突然で。


美羽はオレと兄貴を残し、


新学期が始まる直前、どこかへいなくなってしまった。

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