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太陽も泥でできてるらしい

第2章 晴れの日の話



「はいぃ!!!」
びっくりしすぎて反射で立ち上がり、後ろに椅子が転げ落ちる。

「何度呼んだら分かるんだ!!早く前来て答え書け!」
阪本が珍しく怒鳴っているのを見てクラス中が静まり返って私を見ている。

「あ、はい、ごめんなさい」
私が一番後ろの席から黒板へ向かう途中で段々とクスクスという笑い声とかヒソヒソ話す声が聞こえ出した。鏡はないけど多分私の顔は茹でタコだ。

「あの...何番解けばいいんですか」
「終わってないのは一つしかないだろう...!」
「あ...ほんとだ」
クラスの笑い声が一層強くなる。阪本め...

「これで...ウン」
「いや、ここ±抜けてるんじゃないか」
「おっと...じゃあこれで...」
「いや...待て」
そそくさと席に戻ろうとした私を阪本は呼び止めた。まだ説教するのかよ!?
「他の奴は次の問題を解いていろ」といって教室の端へ私を連れてきた。

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