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それは恋のレッスン

第2章 ☆ブラックコーヒー



 彼と私。二人とも初体験どうしだったのが多分いけなかったのだ。

 いざ、そういう雰囲気になった時、怖じ気付いてしまった私と、初めての女性との体験に欲を止められなかった二十歳の彼。


―――好きなら、私の気持ちを尊重して欲しい。
―――好きなら、俺を受入れられるはずだろ。


 どちらの言い分も間違ってはいない・・・多分。
 どちらも少しだけ相手の言い分に耳を傾ければよかったのだ。

 でも。付き合ったらセックスするのは当たり前だろ―――…。
 
 付き合い始めの優しかった彼はそこには居なかった。その鼻息の荒さ、強引さに圧倒されてしまう。理屈は解るけど気持ちがついて行かなかった。

―――セックスしたいから優しくしたの?
―――好きって言ったのはセックスしたかったから?

 彼の部屋で押し倒された私は、恐くなって止めてと泣き叫んで抵抗したけれど、火が付いてしまった彼の欲望を止めることは出来なかった。



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